インボイス方式導入により令和5年より売上1,000万円以下の個人事業者への負担が増える。

インボイス方式(適格請求書等保存方式)導入により個人事業主への負担増

10月1日から消費税率が上がる事はもやは避けられない状況となりました。

また、軽減税率が設けられる事に伴いインボイス方式が導入される事で、売上1,000万以下の事業者への負担が増す事になります。

 

  • 軽減税率とは、ほとんどの消費税率を10%に上げる事に対して税率を据え置き(8%のまま)にする措置。

 

個人事業主としては避けられない問題の為、今後どのようになるのか調べてみました。

インボイス方式とは

インボイス方式とは、課税事業者が発行する請求書や納品書(インボイス)に記載された税額のみを控除することができる「仕入税額控除」の方式をいいます。

 

  • 2016年11月末に可決成立した税制改正関連法。
  • 経過措置を経て2023年10月に本格実施予定。
  • 経過措置とは消費税率の引き上げをスムーズに行うための対策、準備期間。
  • 仕入税額控除とは、事業者がお客さんから預かった消費税額から、負担した消費税額を差し引くこと。

 

インボイス方式とは

商品の流通過程で仕入先の発行するインボイス(送り状・納品書)の提出が義務づけられている方式。

インボイスには、商品の価格、仕入先に支払われた税額などが明記されており、これによって控除額が確認され、脱税や二重課税の防止に効果がある。

日本の消費税では、インボイスを必要としない帳簿方式がとられている。

コトバンク

これからの消費税増税スケジュール

2019年10月1日(令和元年)

消費税率10%へ引上げ。

軽減税率(複数税率)導入。

インボイス経過装置。

仕入税額の計算特例(中小事業者)

  • 軽減税率の仕入みなし計算
  • 簡易課税事業後選択

2023年10月1日(令和5年)

インボイス方式本格実施。

免税事業者等からの課税仕入れに係る控除の特例。

  • 80%控除

2026年10月1日(令和8年)

免税事業者等からの課税仕入れに係る控除の特例。

  • 50%控除

インボイス方式導入背景

現在、消費税額の納付計算には帳簿保存方式が採用されており、取引相手が発行した請求書などの証拠書類の保存を仕入額控除の要件とされています。

現在採用されている帳簿保存方式では、請求書等に適用税率や税額を記載することは義務付けられていません。

と言うのも、今までは全品目一律で消費税率は8%でした。

なので、仕入額と売上額が解れば簡単に消費税額が算出出来ます。

 

仕入額 10,800円 : 10,800円 ÷ 1.08 = 800円(消費税額)

売上額 16,200円 : 16,200円 ÷ 1.08 = 1,200円(消費税額)

個人事業主への負担増分

原則的に事業を営む法人や個人は消費税を納付する義務があります。

しかし、納税の義務が免除される場合があります。

税法で定められた基準期間と課税売上高が判断基準となり「課税事業者」と「免税事業者」に分類されます。

事業開始後2年以内、または基準期間の課税売上高が1,000万円以内の事業者は免税事業者となり、消費税の納付は免除されます。

 

  • 課税事業者 課税売上高が1,000万円を超える事業者のこと。
  • 免税事業者 課税売上高が1,000万円以下の事業者のこと。
  • 基準期間の課税売上高とは前々年の課税売上高のこと。

 

詳しい説明は国税庁のサイトを参照して下さい。

 

免税事業者を簡単に言うと、売上1,000万円以下の弱小事業者は売上が少ないので消費税はおまけしてもらえる者。

 

どれくらい免除して貰えるか例を挙げてみます。

 

商品を販売するとき商品代金にプラスして消費税をお客さんに請求します。

 

10,000円(商品代金) + 800円(消費税8%) = 10,800円(お客さんへの請求額)

 

課税事業者はお客さんから預かった消費税を納付する義務があります。

対して免税事業者はお客さんから預かった消費税の納付義務はありません。

とは言え、免税事業者も商品を仕入れる際に販売者に消費税は払っています。

 

【仕入時】

8,000円(商品代金) + 640円(消費税8%) = 8,640円

 

【販売時】

10,000円 + 800円(消費税8%) = 10,800円

 

【免税事業者が免除される消費税額】

800円(販売時にお客さんから預かった消費税) - 640円(仕入時に支払った消費税) = 160円(免税となる消費税)

 

現在、免税事業者であればこの160円という差額を免除して貰えていた訳です。

それがインボイス方式が採用される事で160円という恩恵は消失します。

インボイス導入後の税負担例

以上、何を言っているのか解りにくいかと思うので、どれぐらいの負担が増えるのか具体的に私自身の例を上げて数字で示します。

私はサービス業なので、商品の仕入れ等はありません。

なので、負担増は他の業種の方に比べるとかなり大きな額になるかと。

職人さんやWEB関連の技術職の人達もそうなる傾向が大きいのではないでしょうか。

 

【仕入】

己の肉体を酷使してサービスをしているので仕入れはほとんど無し。

しかし、車など設備に掛かる費用やパソコンやその他諸々に掛かる費用は発生しており、それに消費税は掛かっております。

ざっと計算したところ5,000円ぐらい。

 

【売上高】

月間売上200,000円 + 消費税16,000円 = 216,000円

 

【負担増分の計算式】

16,000円(お客さんから預かった消費税) - 5,000円(自分が支払った消費税) = 11,000円(予想負担増額)

 

いままでは約11,000円ほどの恩恵があったが、インボイス制度導入になるとこれが0円となる。

年にすると。

11,000円 × 12ヶ月 = 132,000円

かなりおおざっぱな計算で申し訳ありませんが、たった今の私の現状から計算した場合は1年に約132,000円近くの負担増となります。

 

一行で言うと「インボイス方式」の導入により約1か月分の生活費に相当する負担が増える!

複雑 & 煩雑 & 精神的負担

インボイス方式の導入でどれほどの事務負担が増えるかわかりませんが、いずれにしろまた請求書の書き方や記帳の手間などの負担が増えます。

何事もなるべく簡単で簡素を目指している身にとってはつらいところ。

また、お客さんとのやりとりも増える事にななりますよね。

いろいろギクシャクする事になりそう。

ほんと面倒くさい。

インボイス対策 消費税を払うか、値引きか、撤退か

課税事業者として登録する事なく、免税事業者として引き続き運営していく事も可能です。

しかし、個人へ商品を販売する現金商売の一部の業種だったら可能だと思いますが、ほとんどの業種は回避出来ないかと。

お客さんが免税事業者と取引する事で不利益を被る事に繋がるので、おのずとほとんどの業種は免税事業者として継続する事はほぼ不可能かと感じます。

よって回避策は無いと言っても良いかも。

国民に更に厳しい時代が訪れるのは間違いない

今回調べていくと、軽減税率は庶民に対しての施策というよりも、インボイス方式導入の為の施策に感じました。

インボイス制度により更に税収増を狙った施策。

なんていう事が考えられる。

そうじゃないにしても、個人事業主への負担拡大は100%間違いない。

長年掛けて経済的負担を減らし、せっかく少しはノンビリした生活が出来るようになったのに。

令和5年からは今まで以上に稼がないといけない状況が訪れる。

フリーランスで好きな事で生きていくなんて言っていられなくなりますね。

また、この問題は個人事業主だけの問題ではありません。

個人事業主に負担が増えるという事は、それを補う動きを余儀なくされます。

という事は?

更に国民への負担が増大するという事に繋がります。

そんな事にならない為にも早いところ消費税を廃止にして欲しい。

いや、廃止に向けて動いていく!

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