貧乏で何も買えない生活
私はバブル世代です。
バブル期、巷では景気の良い話で溢れかえっていました。
が、当時の私は景気の良い話とは縁遠く、とにかく貧乏。
なぜ貧乏だったかと言うと、働くのが嫌だったので。
正職には就かずアルバイトで生計を立てる日々。
とは言え、そのアルバイトは長続きせず。
ちょっと働いてお金が入ったら、バイトを辞めてブラブラするの繰り返し。
当時、そんな人の事をプータローなんて呼んでましたね。
仕事に縛られず自由に生きていきたいという、自分自身の真面目で正直な想いに沿いながら、貧乏で持てない生活をしていました。
お金が入ってくるようになると物欲が大きくなった
「自由気ままに生きていきたい」
とは言っても、月日が経過すると共に自分を取り巻く環境や自身の想いは変化していきます。
年齢を重ねると周りの目も気になり、欲しい物も出てくると・・・
「このままじゃいけない!」
と、焦らされるように。
結果、その想いに負け、まともに働かざるを得なくなりました。
そこで自由気ままな暮らは終了。
人並みの労働を始めると、自由に使えるお金を得られるようになり、そのお金で昔買えなかった物が手に入れられるようになった。
そうすると、「今度の給料で何を買おうか?」
そんな事ばかりを考える日々へ。
次! 次! 次!と。
物欲が膨らみ歯止めが効かない状態へ陥ります。
買物へ走るのが必然な生活だった
いつしか、物欲に翻弄され買物大好き人間となりました。
寝ても覚めても「物が欲しい!」という想いで頭が一杯に。
当時の事を振り返ると、そうならざるを得ない状況だったとも言える。
仕事が忙しく、自由な時間は無くなり、帰ったら寝るだけ。
そんな合間に出来るストレスの発散方法と言えば買物ぐらい。
という訳で、物欲に拍車が掛かり、物欲を満たすため更に仕事にも拍車が掛かり、相乗効果でどんどん物が増えてしまうのは必然だったのかもしれません。
物の為に倉庫を借りる
働き出したら物がどんどん増えていく事に。
そうすると、物を置くスペースが欲しいと感じ、引越を考えるようになりました。
しかし、それはなかなか面倒な作業。
結果、物を置くためのスペースを借りるに至ります。
そのスペースが一番多い時で3箇所ありました。
今であれば「部屋に置けない物なんて捨ててしまえ!」と思います。
が、その当時は捨てるなんていう発想は出てきません。
せっかく手に入れた物ですからね。
1箇所目は趣味道具置場。
2箇所目は仕事道具置場。
3箇所目は主に生活用具置場。
近場だと賃料が高いので、3箇所目の倉庫は12kmも離れた場所。
部屋から倉庫に荷物を移動して部屋がスッキリすると、最初は良い気分。
が~、しばらくして疑問が膨らんでいきます。
「物のために家賃を払うって、これってかなり無駄なんじゃないか?」
と。
なんせ12kmも離れている場所に置いている物なんて、簡単に手に取れない。
そもそも、倉庫に移動した物はめったに使わない物だったり空のダンボールだったり。
空のダンボールを置くのにお金を払うって・・・
よくよく考えてみると、使わない物の為にお金と労力を使うのは馬鹿らしい。
3箇所目の生活用具置場を借りた頃にそんな想いが湧いてくる事に。
「じゃあどうすれば良いのか?」
「捨てる」という方法に気付いた
「倉庫に置いている物って必要無いよね?」
「じゃあどうすれば良い?」
「捨てて・・・みる?」
そんな想いが過ります。
しかし、私の足りない脳みそから出てくる発想なんて信用出来ない。
どーすれば良いのか悩む日々。
そんなときに見つけたのが辰巳渚さんの「捨てる!技術」という本。
読むと目から鱗。
「捨てるのはアリだ!?」
「?」は残しつつ、そこから恐る恐る物を捨てていく作業が始まりました。