とりあえず俺の話を聞いてくれ。
自慢話に感じ、羨ましくて嫉妬しちゃうかもしれないけれど。
我が家は物が少ない。
なるべく物を持たないようにして暮らしている。
物が少ないと、物を置くスペースが必要ない。
なので、狭い家で充分だし、狭くてもさほど不便を感じない。
物が少ないと部屋を広々と使える。
物を無くして探し回るような事も無い。
Gの逃げ場も少なく、出たらすぐに退治出来る。
これはかなり重要。
掃除も簡単で楽だ。
大型のキャニスター掃除機もルンバも必要ない。
ほうき一つで充分。
地震のときに物が倒れて下敷きになる心配もない。
物が少ないという事は、物に掛かるお金も少なくなるという事。
お金が掛からないという事は、その分労働から解放される事に繋げられる。
実際、俺の場合はかなり労働から解放された。
その分お金は入ってこないが、生活コストが少ないため、その気になったら余剰金はすぐに捻出できる。
また、労働から解放された事によって自分の時間を大量に確保出来るようになった。
確保した時間を使って、好きなように自由に過ごしている。
釣りをしたり自転車に乗ってブラブラしたり。
その気になれば一か月ぐらい旅行にも行ける。
貧乏旅行になってしまいまうが。
それはしょうがない。
時間に追われる事なく、ゆっくりとした時間を過ごせる選択肢を持っており、やりたい事はすぐに遂行出来る。
疲れやストレスが減った。
嫁とすれ違いの生活なんて事はない。
何より、物が少ないとスッキリしていて気持ち良い。
・・・
・・・
え?
なに?
そんなの全然自慢じゃないし、羨ましくもない?
逃げだって?
バカ言ってんじゃねぇーよって、か?
俺は大きな家に住んで、大きな車に乗りたいんだ?
子供も学校に行かせなきゃいけない?
国民健康保険料も最高額を払っている?
老後の為にも年金を沢山払わなきゃいけない?
なにより欲しい物は買いたい?
いちいち我慢したくない?
その為に家にも帰らず、10円ハゲを作りながら働いているんだ?
とな?
・・・
・・・
そうか・・・
自分では、こんな良い生活はないと思っていたので。
ちょっと嫉妬させてやろうと思ったのだが。
以上、数年前に弟と交わした会話内容。
それから時は経ち。
今年の正月の話です。
弟「俺も、そんな生活をやってみたい・・・」
私「あぁ・・・そう・・・」
弟からどんな生活をしているのか聞かれて、「相変わらず」と答えました。
その返しが「俺も、そんな生活をやってみたい・・・」
でした。
昔、私が話した事を理解してくれたのだと思って、それ以上話す必要は無いと思い、
「あぁ・・・そう・・・」で会話を終わらせました。
それ以来、次の正月、久しぶりに弟と会う事になると思います。
果たしてどのように変化しているのだろうか。




